【40年の愛と支え】役所広司を事務所社長として支えた妻・河津左衛子の知られざる過去と未来

章1: 不意に明かされた過去—40年ぶりの再登場

2024年のある日、映画『PERFECT DAYS』のインタビューで、橋本さえ子が40年ぶりに公の場に姿を現した。その登場は、観客を驚かせ、感動させた。「気品があり、美しい」「まるで皇族や華族のようだ」といった声が上がった。その姿に、観客の目は釘付けとなり、誰もがその優雅さに魅了された。しかし、彼女は表舞台から姿を消してから長い年月が過ぎていた。

役所広司の妻、橋本さえ子（旧姓：河津左衛子）。彼女は今、ただの夫人ではない。社長として、夫を陰から支え、さらには役所の活躍には欠かせない存在となっている。そんな彼女の秘められた過去と、家族の絆を知る者は少ないだろう。彼女の登場は、まさに一つの謎解きのようだった。

章2: 出会いの瞬間—無名塾という運命の交差点

役所広司と橋本さえ子の出会いは、運命的なものであった。1970年代末、二人は「無名塾」という俳優養成所で出会った。驚くべきことに、さえ子は役所よりも先に在籍しており、その時からすでに大きな運命の歯車が動き始めていた。役所が入塾したのは1978年で、彼が2期生であったのに対し、さえ子はその前の公募で塾に参加していたのだ。

養成所には「恋愛禁止」という規則があり、彼らの関係は初めから簡単には進まなかった。しかし、役所広司はあえてその規則を破り、さえ子に愛を告げた。彼の当時の心境は非常に繊細で、役者としての道もまだ見えない不安定な状態だった。役所自身、結婚を迫るのは「勢いだった」と振り返っているが、それだけ彼女を必要としていたのだ。

章3: 二人の絆—共演を超えて

結婚後、二人は一度も共演することはなかった。しかし、1983年の「ハウス ザ・カリー」のテレビCMで初めて顔を合わせることになる。このCMで共演したのは、役所広司の大河ドラマ「徳川家康」の大ヒット後、初めての仕事だった。それまでの役所の活動は、順調に見えながらも、さえ子の支えがなければ成り立たなかったと言える。

テレビや映画では共演することはなかったものの、舞台では数多くの機会を得ていた二人。その裏側では、さえ子が陰ながら支え、役所を成功へと導いていた。

章4: 社長としての彼女—秘密の舞台裏

役所広司が俳優として華々しく活躍を始めたその陰で、さえ子は事務所の社長として影の力となっていた。結婚後、彼女は女優業を辞め、役所の事務所を支えることを決めた。1982年に結婚し、1985年には長男・橋本一郎を出産。それからというもの、さえ子は家庭と仕事を両立させながら、役所のマネージメントや仕事の選定をしていた。

「私がいなければ、今の役所広司はない」と言わんばかりに、彼女の存在がなければ、役所のキャリアは成り立たなかっただろう。さえ子が支えたからこそ、役所広司はその名を広め、今では誰もが知る俳優となった。

章5: ありがとう—その愛の証言

役所広司は、公共の場で妻・さえ子について語ることはほとんどなかったが、ある日、特別な瞬間に彼の言葉があふれた。「君がいてくれたから、今の僕がある」と、万年筆ベストコーディネート賞の場で、彼は心からの感謝を伝えた。その場で、照れくさそうに「ありがとう」と言葉を残し、観客はその一瞬を目撃することとなった。

章6: 未来へ—新たな絆と共に

役所広司とさえ子の夫婦関係は、今も続いている。その絆は、40年以上の歳月を超え、さらに深まった。役所が最も忙しく、最も輝いている今も、さえ子の存在が支えとなっているのだ。

彼らの間には、長男・橋本一郎がいる。彼もまた俳優として活動をしており、家族の中で次世代の星としてその名を刻みつつある。役所広司、橋本さえ子、一郎の三人は、それぞれの道で輝きながら、家族としても深く結びついている。

これからの役所広司の活躍と、その背後にいる橋本さえ子の力には、さらなる期待が寄せられている。彼女のサポートがあれば、役所広司の成功は続くであろう。彼らの物語は、まだ終わりを迎えていない。